保険の告知義務違反について
保険には告知義務があります。
この告知義務に違反した場合、どうなってしまうのでしょうか?
告知義務に違反すると、原則的に契約解除となります。
契約が解除されると、その後の保険金の支払を受けることができなくなるばかりか、既に支払われて受け取っていた保険金についても返還しなければなりません。
告知義務違反が成立する条件とは、客観的要件と主観的要件という2つの要件を満たした場合です。
●客観的要件
重要事項を告知しなかった場合・重要事項について嘘の告知をした場合
●主観的要件
故意・・・わざと言わなかった場合・嘘を言った場合
重過失・・・言い忘れていた場合・勘違いをしていた場合
しかし、告知義務違反とみなされた場合でも、保険契約が解除されないこともあります。
●告知する事項がその時点ではわからなかった場合
〔ガンにかかっていると知らなかった・・・など〕
●保険会社に過失のある場合
〔保険契約書類の不備など〕
●契約から一定期間以上経過していた場合
●告知義務内容と保険事故に因果関係がないことを保険契約者が証明した場合
〔この場合、契約を解除される可能性はありますが、保険金は支払われることになります〕
保険義務違反は商法において、保険会社が支払う必要のない保険金の支払により、金銭的な損失を被ることがないように定められています。