保険契約の特徴 有償契約と双務契約とは
保険の契約は、保険契約者と保険会社の間で取り交わされます。
保険契約者が一定の保険料を支払うことにより、保険会社は保険事故が起こった場合、保険契約者に保険金の支払をするという約束をします。
この保険契約には様々な特徴があるといえます。
今回は、有償契約と双務契約について説明します。
●有償契約(ゆうしょうけいやく)
有償契約とは、契約の当事者同士が同等の価値を持つものを、お互いに給付するというものです。
有償の意味は、受けた利益に対してその代価を支払うことであり、有償契約の反対語は無償契約(むしょうけいやく)となります。
たとえば保険契約において、保険契約者は保険料を支払います。
これに対し、保険会社は保険事故が発生すると保険金を支払います。
「保険料」の対価として「保険金」が支払われるという意味で、保険契約は有償契約であるとみなされます。
●双務契約(そうむけいやく)
双務契約とは、契約の当事者同士がお互いに同等の価値を持つ義務を負うことです。
双務の「務」は義務の「務」であり、双務契約の反対語は片務契約(へんむけいやく)となります。
たとえば保険契約において、保険契約者は保険料を支払う義務を負います。
これに対し、保険会社は保険事故が発生すると保険金を支払う義務を負っています。
「保険料」を支払う義務と「保険金」を支払う義務が対等な価値を持つという意味で、保険契約は双務契約であるとみなされます。
保険会社による保険金は、リスク負担を具体化している数値である、といえます。