企業年金保険とは
企業年金保険とは、企業が従業員の福利厚生のために加入する保険のことです。
企業年金保険は、従業員の退職後、従業員の年金資金を企業が確保してあげるものです。
企業年金は、個人年金と同じく私的年金制度の一種です。
社会保険制度によって公的年金という保障がありますが、それだけでは老後の資金としては不十分であるため、国は公的年金を補うという意味で私的年金制度を認めています。
企業年金制度は、企業が保険契約者となり、保険会社に拠出金という掛け金を支払います。
保険金受取人は従業員または遺族となり、保険会社から年金を受け取るという形になります。
企業年金保険には、以下のような2種類の年金保険があります。
●確定給付型年金
確定給付型年金とは、給料や勤続年数により、従業員が将来給付される年金額が確定しているという制度です。
保険料を負担するのは企業であったり、従業員であったりと様々なケースがあります。
確定給付型年金は、企業が積立金を予定利率にしたがって運用しなければならないため、低金利が続くと企業の負担が増えてしまいます。
景気が悪くなると、企業が運用しても目標利益を達成できず、年金資金が確保できなくなる場合があります。
●確定拠出型年金
確定拠出型年金は、2001年から導入され、従業員が自分自身で拠出金を運用していくという制度です。
確定拠出型年金は、企業が支払う拠出金の金額は確定していますが、将来、従業員が給付される金額は変動するという年金です。
企業は従業員の口座に掛け金を振り込み、従業員は自分で運用します。
企業の負担は一定ですが、従業員が運用に失敗すると、自分自身の年金給付額が減少してしまいます。
近年では、確定拠出型年金を採用する企業が増え、年金資金の運用を従業員に任せるケースが増えています。