保険の契約期間について
保険の契約期間といっても、保険契約期間・保険期間・保険料期間の3種類があります。
それぞれの期間が、いつからいつまでを指しているのかを理解することが大切です。
●保険契約期間
保険の契約成立時から契約終了時までの期間
たとえば、保険会社と保険契約者が合意して決定した契約の成立時点が開始となり、その契約時に設定した期間が満了した時点が終了となります。
しかし、契約期間中に保険事故が発生し保険金が支払われた場合、あるいは、告知義務違反などの契約解除が起こった場合は、期間内でもその時点で契約終了となります。
●保険期間
保険事故が発生したときに、保険会社が保険金を支払わなければならない期間
保険会社が保険金を支払う責務を負う期間であり、責任期間といいます。
※保険契約期間と保険期間は、通常ならば合致するものです。しかし、保険期間は保険料の支払い後に開始されるため、まれに合致しないこともあります。
●保険料期間
保険会社が保険料を算定する際に基礎とする一定期間(通常1年1単位)
単位期間内にどの程度の保険事故が起きているか統計を取り、自己発生率を測定します。
それによって、保険契約を結ぶ契約者の保険料が算定されます。
保険事故の発生率は、保険料期間を1単位として測定されるため、この単位期間をさらに細分化することはできません。
たとえば1単位1年の場合、保険料期間は1年となり、期間を短くすることはできません。
これを「保険料不可分の原則」といいます。
保険料不可分の原則とは
保険料期間中に保険契約が消滅した場合でも、期間中の保険料はすべて支払わなければならない。
この原則により、保険約款が変更されない限り、保険料期間の途中で契約が無効または解約されても、保険契約者は保険料期間全体の保険料を支払う必要があるのです。