保険金が不払いになる場合
保険に加入していても、保険金が不払いとなり、支払われないことがあります。
保険には免責事由というものがあります。
免責とは、保険会社が保険金の支払責任を、免除されるということです。
免責事由とは、免責になる理由のことです。
商法では免責事由に該当した場合、保険に加入していても保険金を支払われない場合があると定められています。
【生命保険の免責事由】
○戦争などによる死亡
○自殺・決闘・死刑の執行によるもの、犯罪をおこして死亡した場合
○保険金受取人または保険契約者が、被保険者を故意に殺害した場合
【損害保険の免責事由】
○戦争など異常事態での損害
○農作物の腐敗・機械の摩損など、予測可能なもので偶然の事故ではない損害
○放火など故意の事故、または、重過失による損害
○一定金額以下の小規模の損害
※各保険会社では保険約款において、これらの免責事由について変更や追加をしています。
一定金額以下の損害を免責とするのは、小規模の損害まで保証していると保険料が高くなってしまうからです。
この一定金額以下の損害を免責するために設定された金額を、免責金額といいます。
免責金額の設定は「保険に入っているから、事故にあっても大丈夫」という保険契約者の注意力が減退する気持ちを、しっかり引き締める働きもあります。
また、免責金額制度を適用している保険契約では、免責金額を超える損害について2種類の支払い方式が定められています。
●非控除(フランチャイズ)方式・・・損害額の全額を支払う
●控除(ディダクティブル)方式・・・損害額から免責金額を差し引いた金額を支払う
非控除(フランチャイズ)方式か、控除(ディダクティブル)方式を適用するかは、各保険会社で決められています。