公的医療保険とは
公的医療保険とは、すべての国民が等しく医療を受けられるという国民皆保険という目的に基づいてつくられた制度です。
公的医療保険は国民が病気やけがをした場合、少ない費用で診察・治療・手術・投薬を受けることができるように運営されています。
すべての人が、なんらかの公的医療保障に加入していることになります。
公的医療保険は、以下のように分類されます。
【健康保険】
●政府管掌保険
運営団体は国(政府)であり、対象者は中小企業の会社員などです。
●組合管掌保険
運営団体は大企業が独自に設立した健康保険組合であり、対象者はその企業に属している会社員などです。
【国民健康保険】
運営団体は市区町村の国民健康保険組合であり、対象者は自営業者・農業者などです。
【共済組合健康保険】
運営団体は共済組合であり、対象者は国家公務員・地方公務員・私学教職員などです。
【船員保険】
運営団体は国(政府)であり、対象者は船員となります。
公的医療保険において、医療費用の一部は自己負担となります。
2002年7月の健康保険法改正により、自己負担は3割、70歳以上の高齢者医療費は1割負担となっています。
また、退職後に年金が受給されるようになると国民健康保険のほかにも、75歳までは「退職者医療制度」、75歳からは「老人保健制度」を利用することができます。
高齢化社会が進めば医療費も増加するため、今後もいろいろな法改正が行われる可能性があります。